なぜダイエットがうまくいかない!?前編

2018-06-12 14:00:00

 今まで順調に体重が落ちてきたのに、ある日を境に全くと言っていいほど体重が落ちなくなることがあります。
今回は、体重が落ちにくくなっても諦めないために、ダイエットの停滞期にすべきことをご紹介します。


ダイエットを始めた頃と同じように食事のメニューや量に気を付けたり、運動を続けたりしているにもかかわらず、体重が落ちなくなります。 これが、多くのダイエッターを悩ませる「ダイエットの停滞期」と呼ばれる現象です。


毎日の食事や運動によってこのバランスを保っていても、体重が落ちなくなるため、ダイエットにおける「大きな壁」となっているのです。


 


なぜ停滞期が起こるのか?


このように「ダイエットの停滞期」が起こってしまうのは、人間が生まれ持つ「健康(だと思っている)状態」に戻そうとする機能によるものです。 つまり、ダイエットのために食事の量が減ったり、急に運動を始めたりすると、「健康(だと思っている)状態」ではなくなります。 そのため、「健康(だと思っている)状態」に戻そうとして、ダイエットによる体重の減少を抑えようとするのです。


本来であれば、体重を落とした状態こそ「健康な状態」にもかかわらず、体脂肪がついた状態が長ければ長いほど、その状態を「健康な状態」として体は記憶してしまうのです。


 


そのため、次の3つのはたらきが起こってしまいます。

食事からより多くのカロリーを摂取しようとする

食事から摂取したカロリーを体内に溜めこもうとする

運動や基礎代謝によるカロリーの消費に、エネルギーを多く消費する筋肉を分解して充てる


 


 


停滞期はどれだけ続くのか?


「ダイエットの停滞期」は、早い人であればダイエットを始めてから2週間後、一般的には1~2カ月後から起こるといわれています。 もちろん、ダイエットを始めるまでの生活習慣などによって、「ダイエットの停滞期」の始まり方は変わってきます。


短期間で急激に体重を落とすようなダイエットをしてしまうと、体は「健康(だと思っている)状態」に戻そうとして、ダイエットに悪影響を及ぼすのです。


「ダイエットの停滞期」は、延々と続くわけではありません。

体が危険な状態ではないと判断できれば、「健康(だと思っている)状態」に戻そうとすることを止めます。 ダイエットで続けている食事からの摂取カロリーや、運動や基礎代謝による消費カロリーでも、健康的に過ごせると体が判断するのを待つことになります。


早ければ2週間程度、長ければ1~2カ月かけて、体はダイエットによって生命の危機が訪れないことを判断して、「ダイエットの停滞期」から一歩先に進むことができます。


どのような方法が「ダイエットの停滞期」になりやすいのか?
断食ダイエット

食事を取らない断食ダイエットは、カロリーの摂取がなく、消費するだけなので短期間で効果が出やすいダイエット方法です。 体内から老廃物を出したり、食事を取らないことで疲れた胃腸を休めたりするためにも、短期間の断食ダイエットは効果的です。


しかし、食事を取らないことによって、急激に体重が落ちてしまうため、体は「健康(だと思っている)状態」を維持できないと本能的に判断しやすくなります。 一切の食事を取らないため、体は「飢餓状態」となってしまい、できるだけカロリーを消費しないようになります。


短期間では目に見えて体重が落ちる断食ダイエットですが、ある期間を過ぎると一気に体重が落ちなくなります。 さらに、体が痩せにくく太りにくい状態になってしまいます。


糖質制限ダイエット


食事から摂った糖質は血液によって運ばれ、いち早くエネルギーとして使われます。 けれども、エネルギーとして使われなかった糖質は、体脂肪として体内に蓄えられます。 糖質を体内に蓄えないようにするために、糖質を抜いた食事を取ることでダイエットする方法が糖質制限ダイエットです。


糖質制限ダイエットも、短期間で体重を落としやすいダイエット方法です。 しかし、糖質制限ダイエットで落ちた体重は、必ずしも体脂肪でないことがあります。


食事で糖質を摂らないことによって、代わりにエネルギーとして使われる栄養素に問題があります。 血液中に糖質が不足していると、体は代わりとして最初に筋肉に蓄えているエネルギーを消費しようとします。 つまり、カロリーを消費するために重要な筋肉が、先に落ちることによって体重が落ちていることが多いのです。


炭水化物抜きダイエット


ご飯やパンなどを食べないようにして、炭水化物を抜いた食事を取り続けるのが、炭水化物抜きダイエットです。 「炭水化物=糖質」と思われがちですが、厳密な意味でいえば「炭水化物=糖質+食物繊維」です。 とはいえ、炭水化物から摂取する糖質を控えることによって、短期間で体重を落としやすいダイエット方法です。


しかし、血液中に糖質が不足すると、筋肉からエネルギーを使おうとするため、基礎代謝が落ちやすくなります。 また、ご飯やパンなどを食べることによって、糖質と同時に食物繊維を摂ることになります。 食物繊維は、腸内の環境を整え、ダイエットの天敵「便秘」を改善するために効果的です。


うまく老廃物を排出できないと、下半身などがむくんだり、お肌の調子が悪くなったりします。 炭水化物抜きダイエットは、痩せにくい体質になるだけでなく、食物繊維によるダイエット効果を得られなくなります。