レーザーシャワー効果と比較

2018-08-14 11:00:00

 レーザーシャワーとはお肌にレーザーを当てることで、小じわ、たるみ、毛穴、赤みに効果のある治療法です。


ダウンタイム(治療後、回復に要する時間)がなく、美肌効果が得られるので、この治療を検討されている方は多いと思います。


そして、実際に効果はどのくらい出るのか? 1回でも効果はあるのか?他のレーザー治療と何が違うのか?などといった疑問をお持ちの方もいらっしゃいますよね。


そこでこのページでは、レーザーシャワーの、効果やリスク、料金の相場、回数と間隔についてご説明いたします。さらには、お肌のお悩みごとに、他のレーザー治療との比較もしていきます。


このページを読んで頂ければ、レーザーシャワーを受けるかどうか、また、自分に最も合った治療法はどれなのかを判断できるようになると思います、ぜひ参考にして下さい。


レーザーシャワーとは


レーザーシャワーとは、ロングパルスヤグレーザー(Nd:YAG)と言うものを顔全体に当てていくものになります。ヤグレーザーは1064nmという波長を持つもので、茶色い色や赤い色に反応します。皮膚の奥まで届くレーザーで、そこでの熱作用により引き締め効果ももたらします。


レーザーシャワーはロングパルスヤグレーザーを弱く顔全体に何千発と当てていくものですが、ロングパルスヤグレーザーを強くして1発1発照射する方法もあります。こちらの方法に関しても同じレーザーで当て方が違うだけということで合わせて紹介していきます。


この2つの当て方の違いはあまり結果に差がないと言う意見もあり、施術を希望される前には医師としっかりカウンセリングして、どちらで行うか決めるのが良いでしょう。


レーザーシャワーの効果


レーザーシャワー(ロングパルスヤグレーザー)は色々な効果をもたらしてくれます。


ニキビ跡に対する効果


ニキビ跡のスタンダード治療は、レーザーシャワー(ロングパルスヤグレーザー)ではなく、フラクショナルレーザーというものが用いられるのが現状です。これは効果が高い代わりにダウンタイムも長くなり、色素沈着というリスクもあります。


一方、ロングパルスヤグレーザーを強く1発1発当てていくやり方ですが、ダウンタイム無くできます。


ニキビ跡の評価としてECCAスコアというものがあるのですが、約18%改善した、27%改善したと言う報告などがあります。対して、フラクショナルレーザーというダウンタイムのある治療は、ニキビ跡の縮小と言う点で、より高い効果を示しています。(レーザーのパワーや回数、実験方法により結果は異なりますが、おおむね高い効果を示しています)


ニキビの赤みに対する効果


いわゆる赤ニキビに効果があるという研究や報告があります。素晴らしく効果の出ているものもあるのですが、検証データはそれほど多くありません。


しかし、レーザーシャワー(ロングパルスヤグレーザー)による施術は、IPL(光治療)と比べて差はなかったという報告もあり、一定の結果は期待できると考えます。


たるみに対する効果


たるみに対しても一定の効果があります。

◆36%の人が「素晴らしい」もしくは「良かった」と回答した

◆53%の人が「素晴らしい」もしくは「良かった」と回答した。回数が多い方が満足度が高かった


とする報告があります。


サーマクールとの比較


たるみ治療機といえばサーマクールが有名で聞いたことのある人も多いでしょう。レーザーシャワーという施術とは違いますが、ロングパルスヤグレーザーを強く当てて、サーマクールと同等の引き締め効果を得ることが出来たという報告もあります。


サーマクールもヤグレーザーも温度上昇を起こして肌を引き締めるという意味では同じような働きをします。理論上、サーマクールと同じ程度まで温度が上がるようですが、サーマクールは引き締めに特化したものですし、サーマクールは機械も手法も進化していますので、引き締めメインであればサーマクールをお勧めします。


サーマクールほどではないですが、ロングパルスヤグレーザーにも引き締め効果があるということです。


赤みに対しての効果

◆50%の人が「素晴らしい」もしくは「良かった」と回答

◆10人を対象とした研究で、そのうち赤みを気にする4人は全員が改善を実感した


赤みに対しては他に効果的なダイレーザーなどもありますが、あまり行っているところが少なく、レーザーシャワーはいい施術だと思います。


色ムラやシミに対する効果

◆肌の色ムラやシミに対して、45%の人が「素晴らしい」もしくは「良かった」と回答

◆12人を対象とした研究で、被験者評価において「色むら」「しわ」が優位に減少したと評価された


しみへの効果はそんなに高くないと考えます。ダウンタイムなしで受けれる治療であれば、IPL(光治療)の方が効果的だと考えます。


その他のレーザー治療との比較


治療機やレーザー等の治療法の違いについて色々な研究がありますが、研究に使われた機械の設定値や対象者の人数・人種によって結果が異なる場合も多々あります。実際の現場ではクリニックによって設定値が違ったり、症状や悩みによって変化させたりしますのでここで書いてある比較が全てではないと考えて下さい。


重要な事はカウンセリングの際に、何が気になっているか伝えること、どういう方法があり、いくつかの中から医師と相談して適しているものを選ぶことです。


IPL光治療との比較


IPLとは光治療とも呼ばれ、フォトフェイシャルという施術が一番有名です。(ナチュライトやM22というのもフォトフェイシャルにあたります)


レーザーのように1つの波長のものを照射して結果を求めるというよりは、幅広い波長の光を照射して全体に効かせて効果を求めるものです。顔の赤みやニキビ、しみ、肌のハリ、しわなどに効果があるとされています。


しわやニキビに対しての効果はあまり変わりがないという結果もありますが、顔の赤みやたるみ、しわに関してはレーザーシャワーの方が、シミに関してはIPL(光治療)の方が向いていると考えています。


リスク・副作用


跡が残るようなリスクや副作用の確率は、当院の経験上、非常に低いです。また、上記文献でも報告されていません。ただし、施術後に顔がほってったような感じや、赤み、ヒリヒリ感が数時間出ることがあります。


稀にヤケドする可能性がありますが、非常に稀です。またロングパルスヤグレーザーは強いパワーで当てると、部分的に凹むなどの合併症も稀にありますが、レーザーシャワーのように弱いパワーで照射を繰り返す場合では考えにくい合併症です。


値段


1回2万円前後のクリニックが多いです。複数回続けて行うものですので、4-5回行うと8-10万円になります。


1回の治療の効果が大きなものではありませんので続けていく必要があります、1回の値段が安く、ショット数をきちんと確保してくれるクリニックを選ぶのが良いと思います。


施術の流れ・回数・間隔


2-4週間に1回程度で4-5回行います。ダウンタイムもなく直後からお化粧も出来ますので非常にお手軽に受けることが可能です。


施術の流れ

1.カウンセリング:医師による診察と施術の説明

2.洗顔:メイクを落とし、何もない状態で施術

3.施術:レーザーは速い速度で当てていきます。温かいシャワーを浴びているようだと表現されます。

4.アフターケア:特に必要ありません。すぐにスキンケア・メイクが可能です。


実際の照射は1章の動画のようなイメージです。


施術後の注意事項


大きな禁止事項や注意事項はありませんが、日焼け止めは使用するようにしましょう。


まとめ


レーザーシャワーについてお分かりいただけたでしょうか?非常にお手軽であり、色々な症状に幅広く対応してくれる施術です。何かを治療したいという場合は、それに特化した治療機の方がお勧めですが、何となく美肌になりたい、アンチエイジングしたい方、ニキビや赤みにも効果がありますし、1回の料金もそれ程高くはありません。全般的な効果についてオススメの施術方法です。